清水研究室


清水佳隆(しみず よしたか)

博士(工学)

准教授

主な担当授業:医薬品科学、バイオセーフティ、コスメティック科学など

 

専門分野:リポソーム工学・生化学

所属学会:日本糖質学会、日本油化学会、日本生化学会、バイオセーフティ学会

研究のキーワード:リポソーム、ヒトデ、グルコシルセラミド、脂質、食品、化粧品、医薬品、天然物

 

研究内容(概要):リポソームの食品・化粧品・医薬品等の各種産業への応用、産業副生物に含まれる有用脂質の利用

私たちの体は無数の細胞が集まって成り立っています。その細胞の境界を担うのは、リン脂質や糖脂質で出来た細胞膜です。リポソームは細胞膜の主要な構成成分であるリン脂質や糖脂質から人工的に作られる数10nm〜数100nmの粒子径を持つ微細なカプセルです。リポソームはその内部に様々な化合物を保持できるため、生体親和性の高い薬物キャリアーとして利用されています。当研究室では、リポソームを医薬品・化粧品・食品など様々な分野へ応用する研究を行なっています。 また、糖脂質であるグルコシルセラミドは、生物の細胞膜に普遍的に存在しており、様々な生理的機能を持つことが知られています。当研究室では、天然物から単離したグルコシルセラミドを原料としてリポソームを調製し、細胞によるリポソームの取り込み機構やそれによって惹起される生体反応を解明することで、新しい機能を持ったリポソーム製剤の開発を行なっています。

 

 

入学を考えている人へ

生命化学は「生命」が存在するあらゆる領域にまたがる学問領域です。卒業研究では理論だけでなく実験を通じて様々なことを証明する必要があります。研究は不断の地道な努力の積み重ねが大事だと思います。取るに足らない小さな成果しか得られないか、華々しい成果につながるかは分かりませんが、どんな小さなことであっても自分で考え手を動かすことで新しい「何か」が日々産み出され、世界はほんの少しだけその「かたち」を変えているはずです。本当のことが知りたいと思っても、多くの事柄がそうであるように生命化学領域における「真実」の大部分は目に見えず手に取ることもできませんが、我々は「真実」を実験化学という「鏡」で写し取り、数値や現象という「事実」として捉えることができます。そんなことが楽しいと思える人は、ぜひ生命化学科にきてください。一緒に実験しましょう。