高橋研究室


■研究室名:
高橋・遺伝子工学研究室

■研究のキーワード:
糖転移酵素、遺伝子クローニング、遺伝子解析

■研究内容(概要):
アスパラギン結合型糖鎖の前駆体であるリピド中間体の生合成経路は、ヒトを含む動物細胞において、遺伝子の実体・転写調節機構の全容が未だに解明されてい ません。本研究室では、遺伝子工学的手法を中心に用いて、このリピド中間体生合成に働く糖転移酵素のヒト遺伝子を、以下に示すようなテーマを中心として解 析しています。
1. 未同定のヒト糖転移酵素遺伝子のスクリーニング
2. ヒト糖転移酵素遺伝子の遺伝子工学的な発現・調製
3. ヒト糖転移酵素間の相互作用の解析
4. ヒト糖転移酵素遺伝子の転写調節領域の解析
5. ヒト糖転移酵素遺伝子の改変による酵素機能の改変

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■研究内容(詳細):
本研究室で解析しているヒト糖転移酵素は、真核細胞の生存に不可欠であるため、どの糖転移酵素遺伝子の欠陥も、先天性グリコシル化異常症(CDG)という 重い遺伝病の原因になりえます。そこで、1.では、この病気に関わる未知のヒト遺伝子を探索し、2.ではクローニングした遺伝子を利用して細胞内で酵素を 人為的に発現させ、調製します。また、それらの酵素の蛋白質レベルでの調節機構を探るため3.の解析を、遺伝子レベルでの調節機構を探るため、4.の解析 を行なっています。また、5.により酵素機能を改変することを試みています。

■共同研究施設:
理化学研究所・植物機能研究室


●名前
高橋 哲夫(たかはし てつお)/農学博士

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●専門分野
遺伝子工学・糖鎖生物学

●所属学会
日本生化学会、日本農芸化学会
●担当授業
植物工学、生化学実験A(生体分子) 、生化学実験B(微生物・遺伝子)

●授業内容
植物工学では、植物細胞に特有の生化学的特徴をまず紹介します。次に、遺伝子組換え植物を作出する上での、遺伝子工学的な基本的原理を学びます。

●その他
本研究室でクローニングしたヒト糖転移酵素遺伝子Hmat-1が最近、CDG-Ikという遺伝病の原因遺伝子であることが判明しています。

●入学を考えている人へ
遺伝子を自在に扱うための技術を学び、未知のことを一緒に解き明かしませんか?